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プロフィール

 修士課程でのコンピュータ・サイエンスの専攻、高校での物理教員などを経て、現在は科学史・科学哲学を学ぶ博士課程の学生をしています。また、週に3日程度、高校での非常勤教員としての職務も続けています。

 物理教員としては、どうしたらもっと上手く伝わるんだろう、自分は何の役に立てるんだろう、ということを考えながら、日々奮闘しています。

 中学生のころから理科や数学などの理系の科目が好きで、そのまま理系の道へ進むこと、特にエネルギー問題の解決を志して、大学に入学しました。しかし入ってみると、周りの友人らとの違いに挫折し、理系のアウトローと言われる、今でいう学際領域の学科に進学。文系の友人らとも出会います。1年間の留年期間を経て、学びへの意欲を取り戻し、復帰。専門分野として、高校生のころからやってみたかった情報系の研究室へ入ります。人工知能の技術の基礎(アルゴリズム論)を学び、とても面白いと思い大学院に進学するも、またもや技術的な面で周りとの差を感じ、挫折。結果もなかなか出ませんでした。しかし今から振り返ってみると、もう少し粘って、研究を続けてもよかったかなとも思います。耐えるだけの胆力が、少し足りなかった気がします。

 これらの経験を経て、大学時代の経験が自己形成に果たした役割の大きさを感じ、高校生にもぜひそれを予感しながら大学進学を目指してほしいとの思いから、その手助けとなる高校教師になる道を目指しました。

 生徒の夢を追う姿を間近で応援しているうちに、自分ももう一度やりたいことに向かってチャレンジしたいと思うようになりました。そして、教育活動や科学活動とは何なのか、歴史的視点で俯瞰したいと思い、博士課程に進学することを決めました。

 自分で何かを考えだすことも大切ですが、すでに諸先輩方が見出したことを受け継いでいくことも重要だと思っています。様々な方から教えを受けながら、まだまだ成長していきたいと思います。よろしくお願いいたします。

バンデグラフを用いて静電場を感じている様子

現在興味があること

  • 原子力発電の日本への導入と科学者の役割
  • 物理教育の歴史(原子力工学、中等教育など)
  • 科学者を育てるとはどういうことか

教員として興味を持ってきたこと

  • 教えて「分かる」授業
  • 教えて「考えさせる」授業
  • ICTと学びの個別化
  • グラフの作図を通した物理概念の習得
  • 物理概念獲得のために効果的な問題セット
  • 物理におけるレディネス
  • 試験問題と、対応するルーブリックの作成
  • 「物理体系」の提示の効果
  • 生徒実験とアクティブラーニング
  • 放課後講習と「場」の提供

など。今まで意識してきたことと、これから考えて実践していきたいことです。また、実践の結果をまとめていく試みもしていきたいと思っています。

職歴

2015年4月  都立高校の教員となる。

2022年3月  都立高校退職。

2022年4月  大学院博士課程に進学し、科学史の研究を志す。

学歴

2008年3月  茨城県立土浦第一高等学校 卒業

2013年3月  東京大学教養学部広域科学科広域システム分科 卒業

2015年3月  東京大学大学院総合文化研究科 修了(学術修士)

書籍等

研究・発表等の履歴

  • “嵯峨根遼吉と日本における原子力発電の導入”, 修士論文に代わる論文, 2021, Paper
  • “ICT機器を用いた学習の個別化とアクティブ・ラーニング”, 第88回日本理科学協会総会 意見提示, 2017
  • “時間的資源制約条件下における充足可能性問題に対するリスタートスケジューリングの効果(Restart Strategies for Time-Constrained SAT Solvers)”, 修士論文, 2015, Paper
  • “マルチエージェントシミュレーションを用いたいじめ発生メカニズムの解析”, 合同エージェントワークショップ&シンポジウム(JAWS), 2013, Proceedings
  • “マルチエージェントシミュレーションを用いたいじめ発生メカニズムの解析”, 卒業研究Ⅱ, 2012, Paper
  • “ランダム・ヘテロジニアスなパラメータ設定を用いた島型遺伝的アルゴリズムの性能評価”, 進化計算シンポジウム, 2012, Proceedings, Poster
  • “ランダム・ヘテロジニアスなパラメータ設定を用いた島型遺伝的アルゴリズムの性能評価”, 卒業研究Ⅰ, 2012, 一高記念賞受賞, Paper