高校3年生は、現在磁場を勉強中です。
今日のテーマは「ローレンツ力」。電子のような荷電粒子が磁場中で運動するとき、磁場から受ける力のことです。ローレンツ力は、磁場&運動方向の両者と直交する向きにはたらくので、理論的には一様な磁場中で運動する荷電粒子は等速円運動するはずです。

こちらは、実際にそれを観察するための実験装置。

ガラス管の外側にはヘルムホルツコイルというコイルが置かれ、一様な磁場をかけることができます。

電源は、以下の3つの用途に使われます。
- ヘルムホルツコイルに電流を流す
- フィラメントを熱し熱電子を放出する
- 熱電子を高電圧で加速する
高電圧で加速することによって、ガラス管内の気体分子を励起し、蛍光が生じて電子の道筋を観察することができます。
部屋を暗くし、実際に装置を動かした様子がこちら。

角度を少しずらすと、らせん運動を観察することもできます。

原理を説明した後にやってみると、生徒たちからは「おぉ~~!」といういい反応。
電子が見えている、特にらせん運動まで観察できるのは、その美しさもあってよく印象に残るようです。 電磁気分野は式がたくさん出てきて大変ですが、理論と実際の現象を結び付けながら、頑張って勉強していきましょう~~!
最後に、一人で授業準備している様子がこちらです。
では、ここで問題。動画のような円運動が観察されるとき、ヘルムホルツコイルにより生じている磁場の向きは、どちらの向きでしょうか??
動画内の最初の様子がヒントです。ぜひ、考えてみてください。
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